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なぐりがき

なぐりがきです。過去の舞台と旅の感想を取りまとめ中。

これもシェイクスピアなんですね。 ― 彩の国シェイクスピア・シリーズ第37弾「終わりよければすべてよし」

さい芸シェイクスピアラスト作品を観た。
このシリーズは、「尺には尺を」から観始めた(というか、その頃=大学生中盤からやっと舞台へのお金が捻出できるようになった)のだが、一部中止で「ヘンリー八世」は見損ね、「ジョン王」は全て中止になってしまったので、全然終わり良くないよ!!!という気持ちではある。コロナめ。

戯曲の一部すら読んだことがなく、そのまま全く予備知識を入れずに観た。

 

2021年5月19日(水)18:30開演 彩の国さいたま芸術劇場

作:W. シェイクスピア
翻訳:松岡和子
演出:吉田鋼太郎(彩の国シェイクスピア・シリーズ芸術監督)
バートラム:藤原竜也
ヘレン:石原さとみ
デュメイン兄弟:溝端淳平
ラフュー:正名僕蔵
ダイアナ:山谷花純
デュメイン兄弟:河内大和
ルシヨン伯爵夫人:宮本裕子
パローレス:横田栄司
フランス王:吉田鋼太郎
廣田高志 原慎一郎 佐々木誠 
橋本好弘 鈴木彰紀* 堀源起* 
長谷川祐之 齋藤慎平 山田美波 
坂田周子 沢海陽子

主催:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団

制作:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団ホリプロ

企画:彩の国さいたま芸術劇場シェイクスピア企画委員会

www.saf.or.jp

horipro-stage.jp

 

一面に赤い彼岸花。センターに1本の大きな動線、そこから横に数本道がはられている。斜め舞台ではないが段差があって、奥にいくほど少々高い。動線に置かれる大道具たちと吊りパネルでシーン変化が表される。

 

そもそもなんでバートラムが強制結婚させられてるのかわからず、とはいえバートラムもヘレナとの結婚をあそこまで拒む理由もわからぬし、一方ヘレナがこんなにクズなバートラムを諦めないのもよく分からぬ。

これで「終わりよければすべてよし」って終わるのか?はっ?って思いながら見続けていたが、これはヘレナの台詞だった。なるほど。。。

石原ヘレナの頑なに婚姻関係を守り通す怖いまでの意志の強さ(髪切ったのとても良い!!)、藤原バートラムのクズ色男ぶり等、個々の役(役者)の説得力は十分に感じた。特に横田バローレスの緩急あるお芝居、独白シーンは見応えがあった。

でも飲み込めるかはまた別問題で…。そもそも「これもシェイクスピアなんですか」という気持ち(とはいえ全部読破しているわけではないので類似性のある作品もあるのかもしれません)。

 

ただ、なんでだろう、決して面白くないわけじゃなかった。むしろもう1回観たい。不思議。個々の役の魅力なんですかね。

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