響きと言葉を味わうペア ー 20210725夜 レ・ミゼラブル
2021年7月25日(日)レ・ミゼラブル
帝劇前楽にして初の佐藤×川口ペア
2人のバランス(?)を理由に2019年は組まれなかったらしいこのペア。
たしかにヴィジュアル的にはわからなくもないけどでも観たいとずっと思っていたので、今年は実現してくれて嬉しかった。
観た後の今では「なんで前回やってくれなかったん?」という気持ち。
尤も言葉が明確に響いて来るペアで、珍しく川口さんが攻め攻めするなーって見てた。
(元々は反応上手な役者さんだと思っていたので。光夫さんペアの時とか顕著。)
カートクラッシュ後のやり取りで、帽子を返すタイミングがデフォルトより早くて、(「嘘に違いない」あたりで渡してた。大抵は「あいつがジャンバルジャン」に合わせてくるはず。)その時のはっとしたシュガさんの顔が良かったなあ。
シュガさん高音の調子があまり良くなさそうだったけど、丁寧に丁寧に言葉を紡いでくれる故、体格とか強さで圧倒してくれる感じが薄れ、これもまた面白いものだなあと思う。
独白の冒頭、言葉のイントネーションの取り方が楽譜上の音の動きから外して日本語の喋りに寄せてるのも結構好き。
調子悪かっただろうに、Bring him homeの音をちゃんと当ててきたのは、プロってすげー、、、となった。
たぶん体格の理由なんかも大きいけど、他の2人ほど「超人」感が出なくて、人間として見られるバルジャンだなと思う。
逆に川口ジャベが、冒頭から押しが強く見える。「2“4“653」で許可証ぐしゃっとするところの眼力とエネルギーが怖い。前述した帽子のところも含め、攻め攻めなジャベ。他の2人と組んでる時とは、見えてくるキャラ像がかなり違う。
対決も良い感じに(物理的な見え方とか力の意味でも)対等勝負してくれるから、取引を見るに、言葉と思考で負けてるなって印象が強くなる。
そういえばカートクラッシュで、バルが持ち上げる前の見物人?治安官?に対して「下がれ」って言ってたような気がするんだが、「バルジャンがバルジャンであることを確めるために他の人を助けに加担させない」みたいな認識に見てとれるの、めちゃくちゃ恐ろしかったな。
そして語るべきは内藤マリウスよ。
ど頭出てきた瞬間からあほ毛立ってて、そういうところが罪だぞ、って思ったのはさておき、おおおってなったのが結婚式前の告白のところ。あそこ私はほぼやりとりに納得できたことがないんだが、(なんであの短時間でバルが旅立つことを納得してるんだよマリウスよ、、、ってなっちゃう)珍しく腑に落とせた回だった。
もしかしてだけどバルジャン…→えええ旅立つの→やっぱバルジャンなんね→どうしたら救える?コゼットどうすんねん?→やっぱ言い聞かせますコゼットのためだもんね
…的な無理やり展開が、ちゃんと展開してるなって動き表情でわかるってすごいなって思う。(このすごさをうまく言い表せんもどかしい。。。)
以下メモ
「いつかは逃げるぞ」の岩﨑バベ囚人が、歌舞伎ばりの顔芸だった。
工場でひとり怯えてる労働者だれーってなって、Twitter漁ったらどうやら大泰司鳩さんらしい。
古川医者が穏やかな笑みを浮かべ続けていたように見えた。なんだあれは。
谷口マダム「だれ!?」(デフォルト「いらっしゃい」のとこ)
→たしかにそうだよね、、、となる。
2幕冒頭の田川モンパルナス学生足速すぎでね。。。好き。
てか眼力強すぎパトミネだった。
小野田給仕の動きがもはや言葉で表せない激しさ。あそこ三者三様ホントに自由なんですね。
石飛さんってカテコになるとめちゃくちゃキュートだな??ほんとに工場長なのか??